介護保険が利用できる為の条件は?

要支援・要介護状態にあると判定された人

 

介護保険は、サービスを利用した被保険者すべてが、
介護保険の給付を受けられるわけではありません。

 

要支援あるいは要介護の認定を受けた人だけが、
介護保険の給付を受けることができます。

 

では、給付を受けるための認定基準となる
要支援・要介護とはどのような状態を指すのでしょうか。

 

要支援者とは、要支援状態にある人で、要介護状態にある人が要介護者です。

 

この要支援状態というのは、
社会的支援を必要とする状態を指します。

 

具体的には、日常生活を送る上で必要となる基本的な動作をとるときに
見守りや手助けなどを必要とする状態のことです。

 

介護保険の場合、
こうした手助けが、身体上あるいは精神上の障害によって必要となっている場合が対象とされています。

 

日常生活を送る上で必要となる基本的な動作とは、
食事や排泄、入浴などです。

 

要支援と認定された場合、
日常生活で手助けが必要となる状態を減らすため、
また悪化することを防ぐために支援が必要である、と判断されたことになります。

 

要支援者は、要支援状態の度合いによって、要支援1と要支援2に分類されます。

 

一方、要介護状態というのは、
日常生活を送る上で必要となる基本的な動作をとるときに介護を必要とする状態です。

 

こうした手助けが、
心身上の障害によって必要となっている場合が対象とされています。

 

要介護の場合には、
介護が必要な状態の程度によって、「要介護1」から「要介護5」までの5段階に分かれています。

要支援1と要支援2について

要介護認定の1次判定で要介護状態にあると判定されなかった場合でも、
1日の中で要介護状態が25〜 32分未満の申請者や、

 

間接生活介助と機能訓練関連行為のための手助けを
1日のうち合計10分以上必要となる申請者は、1次判定で要支援状態にあると判定されます。

 

こうした介護や手助けに必要となる時間は、
要介護認定等基準時間と呼ばれ、 1次判定で推計されます。

 

要介護認定基準時間はコンピュータで推計されたものですが、
実際に介護サービスを受けられる時間ではありません。

 

この要介護認定等基準時間として計算される内容には、

 

@直接生活介助
A間接生活介助
B問題行動関連介助
C機能訓練関連行為
D医療関連行為

 

の5つがあります。

 

直接生活介助とは、
入浴や排泄、食事の介護などで、身体に直接ふれて行うものです。

 

間接生活介助とは、
衣服の洗濯や日用品の整理を行うといった日常生活を送る上で必要とされる世話のことです。

 

問題行動関連介助とは、
徘徊や不潔行動といった行為への対応のことで、徘徊に対しては探索を行い、
不潔行動に対しては後始末をするといった対応を行うことになります。

 

機能訓練関連行為とは、
身体機能の訓練やその補助のことで、たとえば哄下訓練(飲み込む訓練)を実施したり
歩行訓練の補助を行うことです。

 

医療関連行為とは、
呼吸管理や褥清処置(床ずれへの処置)の実施といった診療の補助を行うことです。

 

要支援状態のうち要支援1は、
介護保険を受けられる人の区分の中では一番軽い区分です。

 

要支援1の具体的な状態は、
日常の基本動作のうち、食事や排泄などはおおむね自分で行うことができる状態で、
立ち上がる時に手助けが必要となることがある状態です。

 

要支援2の場合は、
1次判定では「要介護1相当」と判定されています。

 

この「要介護1相当」と判定された申請者が、
2次判定で「要支援2」と「要介護1」に振り分けられます

 

要支援2と要介護1の介護認定等基準時間はどちらも32分〜 50分です。

 

要介護1相当の状態のうち、
次に挙げる状態ではない申請者が要支援2の認定を受けます。

 

・病気やケガによって心身の状態が安定していない状態
・十分な説明を行つても、認知機能の障害や、思考や感情等の障
害によって予防給付の利用に関して適切な理解が困難な状態。
その他の事柄によって予防給付を利用することが困難な状態

 

前述した状態にある申請者の場合は、
要支援2ではなく、要介護1の認定を受けることになります。

要介護1〜 5について

要支援認定を受けた場合には予防給付を受けますが、
要介護認定を受けた場合には介護給付を受けることができます。

 

要介護は1〜 5の区分に分かれています。

 

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地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
地域密着型特定施設入居者生活介護
小規模多機能型居宅介護

ケアプラン 居宅介護支援(ケアプランの作成)

 

このうち、要介護1については、
一次判定で要介護1相当と判定された人をさらに細かい基準で判定した結果、
要支援2と要介護1に振り分けています。

 

どちらも介護認定等基準時間は32分〜 50分なのですが、
要介護1が要支援2と異なる点は、認知症による問題行動があったり、
認知症の症状が重い点です。

 

認知症の症状が重いために、
排泄や清潔保持、衣服の着脱といった行為の一部に介助が必要となるため、
要支援2より重い要介護1と判定されます。

 

要介護2には、
1日に1回は介護サービスが必要となる状態の人が認定されます。

 

たとえば歩くときや立ち上がるとき、
食事や排泄、清潔保持、衣服の着脱などを行うときに、
一部介助が必要な状態であったり、
全面的に介助が必要な状態の場合が要介護2に認定されます。

 

要介護者が認知症の場合には、
金銭管理や服装管理を行うことが困難な状態も出てきます。

 

要介護3は、
1日に2回の介護サービスが必要となる程度の要介護状態です。

 

具体的には、起き上がったり寝返りを打つことが、
自分ひとりではできない状態です。
食事や排泄、清潔保持、衣服の着脱などを行うときには全面的な介助が必要となります。

 

要介護者が認知症の場合には、
大声を出したり物忘れが頻繁になるといった問題行動も見られます。

 

要介護4は、
1日に2、 3回の介護サービスが必要となる程度の要介護状態です。

 

日常生活を送る能力がかなり低下している状態で、
寝たきりの場合も含まれます。

 

要介護者が認知症の場合には、
理解力低下によって意思の疎通が困難となる場合が多い他、
目的もなく歩き回ったり(徘徊)、夜眠らずにいる(昼夜逆転)といった問題行動も増えている状態です。

 

要介護4の場合も食事や排泄、清潔保持、
衣服の着脱などを行うときには全面的な介助が必要とされる状態です。

 

要介護5は、
日常生活を送る上で必要な能力が全般的に著しく低下していて、
1日に3、4回の介護サービスを受ける必要がある状態です。

 

寝たきりであることが多く、生活全般において全面的な介助を必要とします。

 

認知症の場合には、
意思の伝達が全くできない程度まで理解力が全般的に低下していて、
徘徊や昼夜逆転、夜間に大声で叫ぶといった問題行動が多くなります。

 

要支援・要介護状態まとめ
  要介護認定基準時間

要支援1

25〜 32分未満の状態
25〜 32分未満に相当すると認められる状態

要支援2

32〜 50分未満の状態
32〜 50分未満に相当すると認められる状態

要介護1

32〜 50分未満の状態
32〜 50分未満に相当すると認められる状態
要支援2に比べ認知症の症状が重いために排泄や清潔保持、
衣服の着脱といつた行為の一部に介助が必要とされる

要介護2

50〜 70分未満の状態
50〜 70分未満に相当すると認められる状態
1日に1回は介護サービスが必要となる状態の人が認定される

要介護3

70〜 90分未満の状態
70〜 90分未満に相当すると認められる状態
1日に2回の介護サービスが必要になる程度の要介護状態

要介護4

90〜 110分未満の状態
90〜 110分未満に相当すると認められる状態
1日に2、3回の介護サービスが必要となる程度の要介護状態

要介護5

110分以上ある状態
110分以上に相当すると認められる状態
日常生活を送る上で必要な能力が全般的に著しく低下しており、
1日に3、4回の介護サービスを受ける必要がある状態

 

参考図書