老人ホームの重要事項説明書について知る。

なぜ重要事項説明書が大事なのか

老人ホームの重要事項説明書について知る。

 

老人ホームのパンフレットは見やすいかもしれませんが、
大まかなことしか書かれていません。

 

そこで、有料老人ホームを選ぶ際に非常に参考になるのが重要事項説明書です。

 

重要事項説明書を見ることで、
老人ホームの概要を詳細に把握することができます。

 

老人福祉法により、
事業者側には入居相談があった時に重要事項説明書を提出することが義務づけられています。

 

そのため重要事項説明書をあらかじめ入手して検討しておき、
見学の際にはそれを元に質問をしたり、確認を行ったりするのがよいでしょう。

 

重要事項説明書に記載されている情報は、
インターネットの介護サービス情報公表システムでも見ることができますので、
このシステムを活用するのも便利です。

読みにくいが項目や書式は統一されている

写真などをわかりやすくレイアウトして作成されているパンフレットと違い、
重要事項説明書は文字と表の羅列のため、素人にはかなり読みにくいものです。

 

ただ、チェックすべきポイントさえ押さえておけばそれほど難しい書面ではありません。

 

後々、「こんなはずではなかった」と苦い思いをしないためにも
施設の職員状況や入居者状況、利用料金のシステムなどをしっかりと把握しておきましょう。

 

重要事項説明書の書式は原則として全国共通のものが使用されていますので、
一度ポイントをつかんでしまえば自分の知りたい情報を正確に得ることができます。

 

有料老人ホームの重要事項説明書のポイント

経営主体が誰かということは、
重要事項説明書の最初の項目「事業主体概要」に記載されています。

 

「法人等の種類」の欄には経営者の名称が記載されており、
老人ホームが公営か私営か、営利目的か否かを判断することができます。

 

事業主体がその都道府県以外で行っている介護サービスについても知ることができます。

 

また、利用料金の支払方式、入居の要件、
職員体制も重要なチェックポイントですので必ず確認するようにしましょう。

 

以下、有料老人ホームに入居するときに交付される
重要事項説明書のチェックポイントを具体的に見ていきましょう。

 

重要事項説明書に書かれていること

・老人ホームの運営主体
・施設の概要
・従業員の人数や勤務形態、従業員の所有している資格
・提供されるサービスの内容
・利用料金や介護保険給付以外のサービスに要する費用

「事業主体の概要」「施設概要」の読み方

事業主体の概要」には事業主の名前や所在地、資本金、設立年月日などが記載されています。

 

親会社を調査することで、倒産の危険性の予測といったことも可能です。

 

施設概要」には、施設の類型及び表示事項が記載されています。

 

チェックポイントとしては、施設の類型が介護つき、住宅型、健康型のいずれにあたるのか、
介護保険特定施設の指定を受けているのか、といったことが挙げられます。

 

介護つきのホームであっても、特定施設の指定を受けていなければ、
ホームの提供する介護を介護保険を使って受けることはできません。

「従業者に関する事項」の読み方

従業員の内訳や介護職員の保健福祉にかかる資格取得の状況といったことが記載されています。

 

チェックポイントとしては、常勤換算後の人数や夜間勤務職員の数、
看護師や医師、理学療法士といった有資格者の職員体制といったことが挙げられます。

 

有料老人ホームには、常勤職員だけでなく、短時間のパート職員も大勢勤務しています。
常勤換算後の人数を見ることでどの程度手厚い体制かということをある程度判断することができます。

 

介護職員の体制は多いほうが安心ですが、その分別途経費がかかることがありますので、注意が必要です。

「サービスの内容」の読み方

月額利用料に含まれるサービスの内容や頻度、ホームが提供する介護サービスの内容、
業務委託する場合の委託先、苦情解決の体制、事故発生時の対応といったことが記載されています。

 

また、重要事項説明書とともに、
介護サービスー覧表を交付されるのでサービスの概要を把握しておくことも必要です。

 

サービスの内容については、以下の点に注意するとよいでしょう。

 

@ 協力医療機関

 

協力医療機関の概要や協力の内容が記載されています。
入居者の身体状況によっては、病院の所在地や診療科目といったことが
非常に重要になってきますので、必ずチェックしておきましょう。

 

A 要介護時に介護を行う場所

 

要介護時に介護を行う場所や入居後に居室または
施設を住みかえる場合の取り扱いといったことが記載されています。

 

入居時点では元気でも、途中で介護が必要な状態になる可能性は十分にありますので、
介護居室への移転の有無などについて確認しておくべきでしよう。

 

B 契約の解除

 

入居条件や契約解除の事由及び手続、
前年度1年間の施設からの契約解除件数といったことが記載されています。
自分が入居条件を満たしているかどうかを確認するほか、
施設側から契約解除を申し出る場合にはどのような事由があるのかを知っておく必要があります。

 

C 入居者の状況

 

入居者数及び定員、入居者の内訳、平均年齢、
運営懇談会の開催状況といつたことが記載されています。
入居者の内訳や平均年齢を見ると、施設の雰囲気をある程度想像することができます。

利用料金

費用の支払方法や入居一時金の額及び内訳、解約時返還金の算定方法、
介護一時金の額及び内訳、月額利用料の額及び内訳、
一時金返還の保全措置の方法といったことが記載されています。

 

チェックポイントとしては、入居一時金の償却期間、
初期償却の割合といったことが挙げられます。

 

初期償却をしていなくても、その分償却期間を短く設定していたり、
保証金などの名目で別途徴収するといったところもありますので、注意してください。

 

参考図書