老人ホームを選ぶ際のチェックポイント

最高責任者や管理者がどんな人物なのか見極める

そのホームが利用者を大事にするところかなのか、
利益優先のところかなのかといったことを知るためには、
最高責任者や管理者の人物を見極めることが必要になります。

 

まずは老人ホームの最高責任者が誰であるのかを調べましょう。

 

施設長や支配人と呼ばれる人が最高責任者だと思うかもしれませんが、
じつは施設長や支配人は現場を統括する部長のような立場で、
その上に全体を指揮する常務や専務のような立場の人がいる可能性があります。

 

そのホームがよりよいホームになろうとしているかどうかは、
最高責任者の熱意や信条、リーダーシップ、指導力といったものに左右されますので、
できれば直接顔を合わせ、話をしてみてください。

 

現場を統括する施設長や支配人がどんな人物かももちろん重要です。

 

その人柄と手腕が、職員のモチベーションを左右し、サービスの質をよくも悪くもするからです。

 

最高責任者がどんなに高い理想を持っていても、施設長や支配人がそれを理解していなかったり、
コミュニケーション能力不足だったりするとどうにもなりません。

 

施設長や支配人が現場に出て入居者や職員と話をしているか、
介護に対する理解があるかといったこともチェックしておきましょう。

施設長やスタッフの雰囲気はどうか

施設長とは、老人ホームの運営や管理を行う責任者です。

 

見学の際には、ぜひ施設長と直接会話をして、
施設長の人柄や、介護に対する考え方を確認しておきます。

 

施設長としての勤続年数や、
福祉業界にどれほど精通しているのかも入居する上での重要な判断ポイントとなります。

 

また、実際老人ホームで入居者の生活を支えているのは施設に勤めるスタッフです。

 

よい老人ホームであるかどうかは、彼らの仕事ぶりや入居者への対応が大きく影響することになります。
そのため、スタッフの雰囲気や表情にも注目するとよいでしょう。

職員の資格取得や離職率なども確認しておこう

入居者が最も頼りにするのは、実際に介護などを行う職員です。

 

自分の命を預けることにもなるわけですから、信頼できる相手でなければ困ります。

 

信頼に足る人かどうかを知るためには、
ある程度の時間が必要ですが、中にはスタッフが次々に入れかわるホームもあります。

 

介護職は肉体的・精神的にも厳しいといわれており、
離職率の高い仕事と言われていますが、

 

その一方で「人の役に立ちたい」という思いの強い人も多く、
働く環境さえ整っていれば長く勤めたいという人も大勢います。

 

 

つまり、離職率の高いホームは職員の働く環境を改善しようとしない、
問題があるホームという判断ができるわけです。

 

職員が生き生きと働けないホームでは、
入居者も安心して命を預けることはできませんから、この点も必ず確認しておいてください。

 

また、介護が必要な状態になると、
介護福祉士や機能訓練士などの配置人数も重要な要素となります。

 

これらの点は重要事項説明書に記載されていますので、チェックしておきましょう。

施設全体の雰囲気や環境はどうか

老人ホームの雰囲気や環境は、実際に見学してみないと分からない事が多いです。

 

特に需要なチェックポイントは、
施設が安全であるかということと、衛生面で問題がないかということです。

 

老人が利用する施設なのですから、
当然バリアフリーなどの高齢者や体が不自由な人に配慮された構造になっていなければなりません。

 

ホームの雰囲気については、入居者の様子もしっかりと観察をしておきます。

 

もし入居者が暗い雰囲気で、笑顔も少ない様な状況であれば良いホームではないのかもしれません。

 

また、老人ホームでの人間関係は、
入居後の生活に大きな影響を与えることになりますので、

 

可能であれば同室者と面会し、入居者に老人ホームの住み心地を尋ねておきましょう。

 

なお、老人ホームによっては、
お酒やタバコなどの嗜好品を持ち込みが禁止されている場合があります。

 

施設の環境が利用者のライフスタイルに合うかどうかの確認も忘れずに行いましょう。

 

施設の管理規程やサービスー覧表を手元において見学するとより効果的です。

居室のチェックをする

居室は最も長い時間を過ごすことになる場所ですから、
細かいところもよく調べておく必要があります。

 

ホームによっては、見学用としてモデルの居室に案内される場合もありますが、
実際使われている部屋を確認しておきます。

 

居室の見学の際には、おもに以下のようなことに注意します。

 

 

@ 居室の広さ

 

日常生活に不便しない程度の広さであるかどうかを確認しておきましょう。

 

特に古い老人ホームでは、現在の基準以下の広さしかない場合あります。

 

たとえ今健康な方でも、将来車椅子を利用することになる可能性もありますから、
それらを踏まえて、充分な広さが確保できているかは重要なチェックポイントとなります。

 

A 居室の日当たりや清潔さ

 

部屋の日当たりの良さや雰囲気は間取り図だけでは分かりません。

 

清潔感が保たれていて、スタッフがこまめに清掃をしているといった事も重要なポイントです。

 

また、居室の雰囲気も大切です。
よくない雰囲気の部屋は、入居した後の生活も暗いものになってしまいます。

 

なお、中には数人で一部屋を利用する老人ホームもありますが、
その場合には、同居が予想される人の人柄も確認しておきましょう。

 

B 希望している設備がそろっているか

 

トイレや洗面台など、間取で確認した通りの設備が整っているか、
その他、テーブルや椅子、ナースコールなどの
日々の生活に必要な設備がそろっているかどうかを確認します。

 

実際入居する人が部屋を使い、使い心地をチェックしておくことも重要です。

 

もし、不自由な点や問題点がある場合に、
それをホーム側が改善してくれるかどうかも確認しておきましょう。

廊下やお風呂をチェックする

廊下は雰囲気や清潔感も確認することはもちろん、
特に注意したいのが、廊下の幅が充分取られているかということです。

 

老人ホームでは車椅子の利用者も多くいるのが通常ですので、
車椅子ですれ違うことができる程度の幅であることが必要です。

 

老人ホームの浴槽には、一般的な浴槽である個別浴と、
槽機械浴槽(介護が必要な人専門の浴槽)とがあります。

 

ホームでより過ごしやすい生活を過ごすためには、
個別浴槽がどれだけ設置されているかを調べます。

 

また、たとえ個室に浴槽が設置されていたとしても、
スタッフ不足や使い勝手の悪さから、実際には利用されない場合もあるので、浴槽が継続して使用されているかについても注意しましょう。

 

その他、適切な入浴介助を行ってくれるか、入浴の回数、
指定時間外の入浴の可否を調べておくことも重要です。

共用施設をチェックする

リビングや食堂などの共用施設の広さや清潔さを調べておきます。

 

共用施設で定期的にレクリエーシヨンを行っている場合、
そのときに見学させてもらえば実際の使い勝手などがわかりますし、
入居者の雰囲気も知ることができます。

 

また、階段の手すりや施設内の設置されているエレベーターもよく見ておきましょう。
階段については、段差が高すぎないか、階段以外の廊下にも手すりなどが設置されているかを確認します。

 

また、手すりを使った場合のルートもしっかり確保できていなければなりません。

 

エレベーターについてはストレッチャーが収まるくらいの
充分な広さが確保されているかが重要なチェック項目です。

 

また、車椅子を利用する場合は何台ほど乗れるのか、
車椅子の状態でも不自由なく利用できるかということも確認しておきましょう。

共用施設をレクレーションなどに利用できるか

有料老人ホームでの生活の楽しみの一つに、
ほかの入居者とともに過ごす余暇の時間があります。

 

元気な間はホームの外に出て、習い事をしたり旅行に行ったりということも楽しめますが、
足腰が弱ってきたり、介護が必要な状態になってくると、
そのようなこともなかなかできなくなってしまいます。

 

その点、有料老人ホームの中には、
ホーム内でクラブ活動やレクリエーションを提供したり、
入居者同士で趣味の会をするといったことをしているところもたくさんあります。

 

共用施設の中に娯楽ルームや和室、作業室、運動ルームなどがあるか、
カラオケや楽器、囲碁、将棋、マージャンなどの設備が提供されているかどうか、
参加費用はどの程度かかるのかといったことをチェックしておいてください。

売店などがあるか

日常生活を営んでいく上で必要なものをすぐに手に入れられるかどうかも、
チェックしておきたいポイントです。

 

ホーム内に病院や駅の売店のような場所があれば便利ですが、
どうしても価格が高めになってしまうようですので、
品ぞろえや価格も見ておきましょう。

 

歩いて行けるところにコンビニやスーパーがあるか、
買い物支援などのサービスがあるか、
配達注文をできるようなところがあるかといったことも、調べておくとよいでしよう。

ゲストルームなどがあるか

家庭の事情や自身のこだわりなどから、
家族と遠く離れた場所の有料老人ホームを選ぶ場合、
ゲストルームや来客用駐車場などの設備があるかどうかもチェックしておきましょう。

 

入居者の居室に十分な広さがあればよいのですが、
たいていの老人ホームは単身者用か夫婦用で、余分な布団などを置いておくスペースもあまりありません。

 

ゲストルームがあるほうが、お互いに落ち着いて過ごせるでしよう。

 

ゲストルームがある場合は、
その利用方法や料金、食事サービスを受けられるかどうかといったことも確認しておいてください。

 

入居契約前に確認しておくこと

□入居契約書
□重要事項説明書
□老人ホームの管理規程
□施設の料金表
□介護保険サービスの一覧表と利用契約書
□ホームの経営状態を示す決算書
□施設長や支配人の熱意。指導力。人間性
□スタッフの雰囲気・離職状況
□居室・浴室・共用施設の広さや設備
□売店やゲストルームの有無

 

参考図書