事業者に義務付けられている事を知る。

開示が義務付けらねている事項

事業者に義務付けられている事を知る。

 

老人福祉法などの法律では、有料老人ホームの事業者に対し、
さまざまな義務を課しています。

 

料金の体系などが複雑で、専門用語が多く、
一般の人には理解しづらい有料老人ホームとの契約をめぐっては、
これまでたくさんのトラブルが発生しているからです。

 

義務の内容としてはホームに関する情報開示が挙げられます。

 

具体的には、

 

@設置主体、
A入居定員、入居者数(入居見込み者数)、
B費用(入居一時金とその内訳、月額利用料とその内訳)、
C職員体制(人数、入居者一人に対する職員の配置数、有資格者の人数など)、
D設備内容(居室面積、設備、共用施設の内容など)、
E解約時の返還金算出方式などが記載された書面(重要事項説明書)を交付することが求められています。

入居一時金など前払金を保全する

前払金を支払ったにもかかわらず、入居前にホームが倒産してしまい、
前払金の返還を受けられないといったトラブルを防ぐため、
2006年4月以降に開設される有料老人ホームについては、
前払金の保全措置をすることが義務づけられています。

 

保全の限度額は500万円か、未償却期間についての残高の低い方で、
その方法としては基金制度を利用してプールする、
金融機関と保証契約を結ぶといったことが考えられます。

 

なお、2006年4月以前に開設したホームであっても、
保全措置を取っているホームはありますので、確認しておくとよいでしよう。

クーリング・オフについ

せっかく有料老人ホームに入居しても、短期間で退居せざるを得ない事があります。

 

たとえば入居してみないとわからない部分で納得がいかなかったり、
入居してすぐに体調を崩してしまったというような場合です。

 

ところが短期の入居にもかかわらず、
契約時に支払った入居一時金のほとんどが返ってこないというトラブルが多発しました。

 

このような事態を受け、
2006年4月からは、契約締結日からおおむね90日以内であれば、
契約の解除についてクーリング・オフが認められることになりました。

 

これは、期間内の契約解除であれば
実際に利用した利用料や原状回復費といった実費を除き、
入居一時金が全額返還されるという制度です。

 

ただし、クーリング。オフ時に入居一時金から差し引かれる実費の額をいくらにするかといったことは、
ホームごとに異なってきますので事前に確認しておくとよいでしょう。

記録や帳簿の保存

このほか、設置者に対しては、
記録や帳簿を2年間保存しなければならないという義務が課せられています
(老人福祉法施行規則20条の6)。

 

記録を残すことが健全な運営につながるほか、
何らかの問題が生じたときの調査に役立てることができるからです。

 

具体的には、次のような記録を残すよう求められています。

 

@ 入居者が負担する費用の受領の記録
A 入居者に提供した生活支援や介護などのサービス内容
B 入居者やその家族からの苦情の内容
C 事故が発生した場合の状況と対処の内容
D やむを得ず身体拘束を行った場合の理由や状況

 

参考図書